2012年6月16日土曜日

すっぽんを解体してみた――すっぽん



夏目前の某日、鮟鱇をさばいてあんこう鍋パーティーの予定が、旬が過ぎたという理由でおジャンになり、代替案としてなぜか「すっぽん鍋パーティー」を開催。ということで、アジア食材の聖地、上野アメ横センタービルの地下食品街で買ってきましたすっぽん2匹(熊本産)。今回は大と小一匹ずつで、それぞれ5000円、4000円程度。生きたままで厳重に梱包してもらい、素人でもできる捌き方を魚屋のおっちゃんに教えてもらって、活きたすっぽんを両手にぶら下げて中央線で帰還。深夜、もはや恒例となりつつある閉店後の某タイ料理屋で解体ショー&鍋パーティーを敢行しました。

※ここからはそこそこのグロ画像が出てきますので、苦手な方は引き返した方が賢明です。



本日の主役を張るすっぽんのポンちゃん。一緒に東京を横断したせいで愛着がわきました
           
 
上が主役のすっぽん(大)。正面から見るとほとんど恐竜で、なかなか頼もしいツラ構えですね。

鮮魚屋のおっちゃん曰く、すっぽんの捌き方にはコツがあり、ひっくり返して首を伸ばしたところを素早く掴まえて、首に表と裏から切り込みを入れてズバッ!と切るのだとか。言うは易し行うは難しとはこのことで、首を伸ばしてくれるまで待つこと10数分。さらにそこから伸ばした首を右手で掴むまで約30分。首を掴んだ状態で切り落とすまでチャレンジすること数回、と、結局、本格的な解体が始まるまでに1時間近くが経過。先人のブログなどを見るとやはりここが一番の難所のようで、諦めて「お流れ」になった方々も多数いらっしゃったようでした。途中で諦められたすっぽんはどうなったのだろうか……。

首を落としたすっぽん。ぴくぴく動いていてなんともホラー

さて、首を落としたあとは、いよいよ本格的な解体に着手。甲羅に沿って包丁を入れ、パカッ!と開いてブツ切り開始です。すっぽんはほとんど残すところがないらしいが、腸は老廃物(つまりうんこです)が入っているので取ったほうがいいとかなんとか。といっても一体どれが腸なのか、パッと見では素人にはなかなか分かりづらいのだが、どうやらテカテカと黒光りしている玉がそれらしいので、とりあえず迷ったら黒いタマを取ってみればいいと思われます。
ちなみにすっぽんと言えば生き血が有名だが、首を落とすのに精一杯で、正直言ってそれどころではございませんでした。それでもなんとか少量コップに入れてみたが、酒を始めに入れてなかったのであっという間にカチコチに凝固。無念なり。


このように包丁をいれていきます

この辺まで来るともう血が飛んでも抵抗がなくなります


めでたく解体が終わったら、まずはアク取りから。その後は水からとろ火でクツクツ煮ること30分。本当は数時間煮こむらしいが、すでに解体終了時点で深夜2時を周っていたので今回は奥の手として圧力鍋を使用。煮込んでいい感じに出汁が出てきたら食べごろです。ちなみに、すっぽんは甲羅の周りのゼラチン部分が一番美味しいそうな。なお、いいすっぽんの見分け方は腹が黄色いほど旨いやつだそうです。

いよいよ実食。タレ類は使わず、今回は塩で簡単に味付けして終了。味は、魚の味がわりに強く、やや泥臭い感じがするが意外とあっさりしていてなかなか旨い。特に、肝の部分がどんこ(東北地方で冬に食べる魚)の肝に似ていてこってりとコクがあり、大変美味でした。身の食感は大方の予想通りぷるぷるぷるぷる。ザ・コラーゲン、という感じで、肌に良いかどうかはともかく、なんとなく体には良さそうな食後感でございました。次回はこれでトムヤムクンかなにかを作ってみたいと思った次第であります。











2 件のコメント:

  1. スッポンは力が強いとは聞いたけれど、どれ位強いのだろうか?自分もこれから挑戦する積りだけれど、出来るだろうか?内臓は判るだろうか?心配ばかりが先走っています。

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    1. コメントありがとうございます。
      力は大変強いのですが、なによりも手順中で一番厄介なのは首を手でガッチリとホールドする作業でした。失敗すると首をあまり出さなくなるので軍手着用でガンガン攻めるとよさそうです。自分らはiPhoneを近くに置いてYouTubeのすっぽん解体動画を見ながらやりました。ご参考になれば幸いです。

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