2012年2月21日火曜日

歌舞伎町ゲテモノツアー①――サソリ


月曜の夜、仕事あがりに風邪気味の身体を引きずって新宿は歌舞伎町の裏路地にある上海小吃(シャンハイシャオチー)へ。入り口に掲げられている看板は「上海家庭料理の店」。料理は文字通り上海料理中心だが、よくよく見ると虫から獣まで数々の珍料理がそこかしこに並んでおり、一瞬ここは広州かと錯覚させてくれるようなメニュー構成。一部マニアのココロをわし掴みにして離さない、知る人ぞ知るゲテモノ料理の楽園でもあります。

この日は同好の士を集めて総勢4名で訪問。お目当ては当然ゲテモノ料理、ということで、青島ビールを飲みつつ嬉々として目についた皿を片っ端から注文していったのだが、中でも特に期待していたのがこのサソリの唐揚げ。中国語で書くと「太行金蠍」だそうで、金の文字がなんとなく高級そうな雰囲気を醸しだしております。
待つこと数分、20匹弱のサソリが盛られた皿がテーブルへ。サソリはメニュー上は唐揚げだが実際は素揚げで、見た感じだとなかなかカラッと揚がっている。ただ大きさは想像していたより、というかメニューで見たものよりもだいぶ小さく、視覚的にはタガメとかそっち系の虫という感じ。種別的には節足動物の一種でクモ類らしいが、なんというか芋虫とかに鋏を付けたようなヴィジュアルです。

乱闘してるように見えなくもない

本体が小さいので、一匹まるごと頭から口に放り込むのがベター。匂いは特にありません。歯応えはサクサクというよりキシキシ、という感じで、なんというか湿気ったスナック菓子を食べてるみたいな感覚に襲われる。とりあえず咀嚼してみると、4噛み目ぐらいからじわじわと得体の知れない酸味が口中に蔓延。噛めば噛むほどすっぱい味が拡大され、10噛み目ぐらいからは酸味以外は何も感じない。もしかしたら海老みたいな味がするかと微かに期待していたが、はっきりいってそんな気配はどこぶっ叩いても出て来ない。どこまで行っても酸味で、ただただ酸っぱい。後味も結構しつこく残り、なんというか食べているとだんだん不愉快になってくるタイプの味です。酒のつまみとしてポリポリ齧るぐらいがちょうどいいのかもしれない。

せっかくなのでアップでお届けします
ちなみに店員さんに訊ねてみると、なんでも産地は山東省だとか。料理の材料というよりむしろ精力剤として重宝されているようなので、これから食べに行く人はそのあたりを念頭に入れて食べるといいと思います。

堅そうな甲羅に包まれて見た目はバッチリ。残念なイケメン、という言葉が脳裏をよぎる


難易度:★★★☆☆
味   :★☆☆☆☆
¥   :1500円(一皿)

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