世界で1番臭い食べ物ことシュールストレミングスに続き(後日アップ予定)、世界で2番目に臭い食べ物、ホンオフェを食べに高田馬場駅前に佇む韓国料理屋、「にっこりマッコリ」へ。ホンオは韓国語でエイ(ガンギエイ)、フェが刺身を指すらしい。
早稲田(おそらく)の学生がそこらへんで酔い潰れている中をくぐり抜け、駅前のビル3Fに位置する韓国料理屋「にっこりマッコリ」へ。てっきり路地裏にある、場末の飲み屋のような店を想像していたのだが、意外にも店内は広く、テーブル式で綺麗な内装。窓からは高田馬場駅前の1.2万ドルの夜景も見れる、こちらの勝手な想像を大きく裏切ってくれる小洒落たお店だった。
さて、着席し、メニューにあったホンオフェ(大・1皿2000円)をオーダー。あとは出てくるのを待つばかり……と思っていたところ、ホールの韓国人のお姉さんに聞くと、なんとホンオフェの他に、メニューにはないがエイの頭の部分(要するに三角形のビラビラした部分ですね)を蒸したホンオ・チム(2000円・エイの蒸し料理)もあるという。ホンオフェより臭い、とのことで、それは外せないよね、とそちらも注文。図らずもエイ三昧の宴となった。
で、待つこと数分、主賓の世界2位の臭い食べ物、ホンオフェが登場(写真上)。シュールストレミングのような半径10メートルを侵食するような凶悪な臭いはないが、やっぱり微かになんか臭い。気のせいかな、と恐る恐る口に入れてみると、意外に臭くないんですね、これが。店員のお姉さん曰く、「現地のホンオフェを10とするとこれは5ぐらい」とのことだったので、なーんだ、期待外れだったね、看板に偽りありですな、なんて余裕かましていたのだが、4噛み目ぐらいから突然、突き上げるアンモニア臭が。例えると、2週間ぐらい放置していた猫のトイレの臭いでしょうか。口中をピリピリとした刺激が走り、噛めば噛むほどアンモニア臭。なんというか、田舎のボットン便所に落ちていたエイを間違って食べちゃった、みたいな臭いだ。味はシュールストレミング同様、塩辛い魚の味なのだが、口に入れてしまえば割と平気なシュールストレミングと違い、こちらは口に入れてからが勝負、という感じ。食感は歯応えは弱く、身はくにゅくにゅ、骨がコリコリ。はっきり言って相当に臭いです。
続いて蒸したホンオことホンオ・チムが登場(写真下)。ちなみにチムは韓国語で「蒸す」という意味だそうな。
鼻先に身を近づけて臭いを嗅いでみると、これも相当に臭い。むしろ加熱されて、一層増幅した感すら漂っている。これは韓国でもあまりお目にかかる機会はないそうで、お店でも好きな人にだけ(こっそり?)出す「裏メニュー」だそうな。蒸し器に入れて20分ほど蒸すのだが、ホールのお姉さん曰く、蓋を開けた瞬間、厨房で「……ウッ」という悲鳴があがったとかなんとか。ただ、軟骨部分と皮の部分は臭いが薄めなので、アンモニアが苦手な方はその辺を重点的に攻めるといいかもしれないような気がするような気がしないこともないです。個人的にはエゴマの葉でコチュジャンと一緒にくるむ食べ方がお勧めです。責任は一切持ちませんが。
蒸したエイことホンオ・チム。便所の臭い以外の何者でもありません |
エゴマの葉とコチュジャンで臭いを中和。かすかな抵抗が虚しい |
難易度:★★★★☆
味 :★★☆☆☆
¥ :2000円(大)